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 支部長  餅川正雄(広島経済大学 教授)

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日本商業教育学会広島支部 支部長  挨拶

はじめに

会員の皆様には,日頃より支部活動にご協力いただきまして,心よりお礼を申し上げます。また,現職の先生方の日々の意欲的な教育活動について敬意を表する次第です。ここでは,新しく入会を検討されている方に向けて,これまでの広島支部の活動内容と今後の方向を簡単に紹介させていただきます。

1.広島支部の創立の経緯

 日本商業教育学会・広島支部は,20081122日に創立した学会です。発起人の代表は,元県立広島商業高等学校校長の瀬尾圭三先生と広島修道大学教授の河内満先生(中国部会長)のお二人でした。商業教育を力強くリードされてきた大先輩の肝入りで,広島支部が誕生したということです。会員は広島県内の商業教育に関わる教育者や研究者で,高等学校における先進的な教育実践についての研究はもとより,新しい教育内容や教育方法に関する理論的・実践的な研究を行うことを目的としています。会員の多くは,かつて広島県内の高等学校の商業科教員であった方々や現職の商業科教員の方々です。

2. 広島支部の研究テーマ

 これまでの支部活動は,主として会員相互の研修の場として,学校デパートの実践報告をしてもらったり,大学のマーケテイングや財務会計・管理会計の研究者から講義を受けたりしました。そもそも,我々には「商業教育の魅力づくり」という大きなテーマがあります。特に,中学生やその保護者,産業界から魅力を理解していただく必要があるからです。

学会の立場は,商業教育の魅力づくりをどのように進める必要があるのかを教育現場の教員の立場からから検討することです。我々は,新しいビジネス教育の視点から商業教育を捉え直し,これからの時代を切り拓くための新・商業教育を創造していくという方向性をより一層確かなものとしたいと考えています。商業高校から大学へ進学する比率が高くなっている現在,入試制度の改善ではなく,教育内容の接続問題を検討する必要があると認識しています。

3. 具体的な研究内容について

例えば,高大連携教育の導入に関して,教材開発における大学と高等学校の教員の役割分担などを検討する必要があります。一例として,「課題研究」などの科目にプロジェクト学習を導入する場合,実施に当たっての課題や留意事項を整理して,会員の共有財産とすることが考えられます。その他の例としては,高等学校では「簿記」など商業の基礎科目の指導を充実させる為に《教材開発》を促進することが重要です。先生方がどのような教材を使用すれば,より効果的な指導ができるのかという《指導方法》の工夫・改善も大切だと思います。新しい教材を使用した仮説検証型の実践研究について,取り組んでいくことができます。

最近の支部の研究テーマとしては,進路指導・キャリア教育の分野の研究をしたいと考え,商業高校の進路指導の諸問題について考察するということとしております。まずは進路指導において,どこに問題が存在するのかということを検討しているところです。

 以上,広島支部の活動内容を紹介させて頂きました。広島支部として,現職の先生方の学会への加入者数を増やしたいと考えておりますので,よろしくお願いいたします。

4. 岡山支部総会への参加

学会活動は,商業科教員のネットワークが必要不可欠です。ネットワークを広げたいと考え,私は,2014126日に,岡山支部の総会に初めて参加させてもらいました。そこで「論文の書き方」について岡山商科大学の先生から講義を受け,参加された先生方と共に大きな刺激を受けました。論文とは何なのかという本質を改めて考え直しました。

また,岡山支部の先生方の繋がりの強さと研究心の旺盛さに感銘を受けました。知的な刺激を受ける意味からも,他支部との交流を深めていくことが望ましいと考えております。

おわりに

最後にお知らせしたいことがあります。2016(平成28)年の夏に,日本商業学会の全国大会が広島市で開催予定となっています。中国部会としてお引き受けする訳でありますので,広島県・岡山県のすべての会員の皆様に全面的にご協力をお願いすることになります。全国大会の当日は,多くの先生方の参加とご支援をお願いいたします。

(以上)